契約前の「全部お任せ」は、どの仕事まで含まれる?

契約前に、目的の整理、ページ構成、文章、写真、公開作業、公開後の修正を並べ、どこまで制作会社へ頼めるかを聞きます。「全部」という言葉だけでは、会社ごとの担当範囲を同じ意味で比べられません。

原因1|「全部お任せ」の範囲を決めずに契約する

最初の失敗は、『ホームページ制作を頼めば、必要な仕事は一通り入っている』と思うことです。制作会社やプランによって、目的の整理、ページの構成、文章、写真、公開作業、公開後の修正のうち、どこまで含むかは異なります。

たとえば、京都市内で整体院を営む人が『予約につながるホームページを全部任せたい』と伝えたとします。事業者側は、お客様への聞き取りから文章作成、院内写真の撮影、予約フォームの設定までを想像しているかもしれません。一方、見積書がページのデザインと組み立てだけを指していれば、同じ『全部』でも中身は合っていません。

『全部お任せ』の認識がずれる流れ

自社が想像した仕事目的整理、文章、写真、予約フォーム、公開後の修正まで任せる
見積書に含まれた仕事決められたページのデザインと組み立てのみ
契約後に起きること原稿と写真を自社で急いで用意し、追加費用と公開日を決め直す
会社やプランによって範囲は異なります。上図は、同じ言葉を違う意味で受け取る例です。

相談では『全部できますか』と聞くより、頼みたい仕事を一つずつ挙げます。どこまでが見積金額に入り、どこから自社の担当や別料金になるかが分かれば、契約後の作業量を想像できます。

範囲を分けたら、候補会社がその仕事を実際に担当できるかを見る段階です。制作実績は手掛かりになりますが、完成画面に表れない仕事もあります。

制作実績と担当者から、実際に頼める仕事は分かる?

制作実績と最初の担当者だけでは、文章や写真を誰が作り、制作中の窓口が誰になるかまでは分かりません。気になる実績で制作会社が担当した仕事と、契約後の連絡体制を分けて聞きます。

原因2|制作実績の見た目だけで、自社にも合うと決める

制作実績で分かるのは、完成したページの見た目と、そこに載っている内容までです。誰が文章を書いたか、誰が写真を撮ったか、検索から見つけてもらう仕事をどこまで行ったかは、画面を見ただけでは分かりません。

整体院の実績が好みに合っていても、その院が完成原稿と写真をすべて用意した可能性があります。自社には原稿を書く人がいないなら、同じ見た目のサイトを頼めるかではなく、文章を作るところから頼めるかを聞く必要があります。

気になる実績を一つ選び、『このサイトでは、御社がどの仕事を担当しましたか』と尋ねると、実績と自社の依頼を結び付けやすくなります。問い合わせが増えたなどの結果を聞く場合は、制作会社の担当範囲と測り方も合わせて聞きます。検索順位や問い合わせ件数を必ず増やせるという説明だけで、契約先を決めることはできません。

実績の担当範囲が分かっても、次に話す相手と、契約後に制作を進める相手が同じとは限りません。話しやすさを比べるなら、制作中の連絡体制まで含めて考えます。

原因3|営業担当との話しやすさだけで、制作中の体制を見落とす

最初に話した担当者が、制作中もすべての窓口になるとは限りません。相談を受ける人、文章を書く人、デザインを作る人、公開後の修正を受ける人が分かれている会社もあります。

担当が分かれていること自体が問題なのではありません。自社が伝えた内容を誰がまとめ、変更を誰が決め、質問へ誰が答えるのかが分からないまま契約することが問題です。経営と現場を兼ねている人にとって、同じ説明を何度もする進め方は大きな負担になります。

  • 契約後の連絡窓口は誰か
  • 文章やデザインの修正は誰へ伝えるか
  • 自社の返答が必要な場面と期限は何か
  • 担当者が不在のとき、どこへ連絡するか

この四つに具体的な答えがあれば、自社側も誰が返事をするか決められます。制作中の体制が見えたら、次は見積書の金額に、その体制と頼みたい仕事が反映されているかを読みます。

見積金額は、文章や写真の担当までそろえて比べている?

見積金額は、ページ数だけでなく、文章作成や写真撮影を誰が担当するかまでそろえて比べます。自社が完成した素材を渡す見積もりと、制作会社が準備から行う見積もりは、同じ条件ではありません。

原因4|内容の違う見積書を、合計金額だけで比べる

合計金額を比べる前に、各社が同じ仕事を見積もっているかをそろえます。片方は文章作成や写真撮影を含み、もう片方は完成した素材を自社が渡す条件なら、安い方を選んでも同じホームページにはなりません。

見積書に専門的な項目名が並んでいても、読み手が知りたいのは『誰が何をするか』です。次のように仕事ごとに並べ直すと、金額差の理由が見えてきます。

スマートフォンでは項目ごとに表示します。

比べる仕事見積もり例A見積もり例B
ページ構成事業内容を聞いて制作会社が作る自社がページ一覧を決めて渡す
文章聞き取り後に制作会社が原稿を作る自社が完成原稿を渡す
写真店舗での撮影を別料金で頼める自社が写真を用意する
公開後の修正別の月額契約で依頼できる見積書に記載がなく、契約前に質問が必要

これは一般的な見積もりの例で、特定の会社の条件ではありません。自社が必要な仕事を左列に書き、各社の回答を右へ並べることが目的です。見積書を項目ごとに比べる方法は、京都のホームページ制作の比較ポイントで詳しく読めます。制作費と公開後の支払いを含む費用の考え方は、ホームページ制作費用のガイドをご覧ください。

条件をそろえるとき、特に抜けやすいのが文章と写真です。ページ数だけを同じにしても、素材を作る人が違えば、自社の作業量と費用は変わります。

原因5|文章と写真を、制作会社が用意すると思い込む

文章と写真は、ホームページの材料です。ページの枠だけを作れても、サービスの内容や料金、店舗の様子が伝わる材料がなければ、公開できるページにはなりません。

『文章作成あり』と書かれている場合も、何も伝えなくてよいという意味ではありません。事業者は、提供しているサービス、料金の条件、お客様からよく聞かれることなど、事実を伝える必要があります。その情報を制作会社が文章にまとめるのか、自社が完成原稿にするのかで、準備する仕事が変わります。

写真も同じです。制作会社が撮影するのか、撮影する人を手配するのか、自社のスマートフォン写真を使うのかを分けます。京都市内の会社だから店舗撮影も料金に入っている、とは限りません。撮影日と対象、画像の使用範囲も、申し込む前に聞いておきたい内容です。

公開までの材料がそろっても、ホームページには情報を書き換える場面があります。制作時の担当だけでなく、公開後に誰が直すかも契約の範囲です。

公開後や京都での対応は、制作費に含まれる?

公開後の修正、サイトの管理、訪問、撮影、対面相談は、制作費に当然含まれるとは限りません。必要な対応だけを挙げ、頼めるか、別料金か、契約終了時に何を受け取れるかを聞きます。

原因6|公開後の修正や管理まで、制作費に含まれると考える

ホームページは公開した後も、料金や営業時間、スタッフ情報などを書き換える場面があります。修正を制作会社へ頼めるのか、自社で操作するのか、依頼するたびに料金がかかるのかは、制作費だけでは分かりません。

ドメインはホームページの住所にあたる文字列、サーバーはページのデータを置く場所です。これらの契約者が自社か制作会社か、毎年または毎月の支払いを誰が行うかも聞きます。別の会社へ管理を移したいときに、ページのデータやドメインを受け取れるかも、契約終了前ではなく申し込み前に知りたいところです。

検索からの訪問や問い合わせ数を見る場合は、結果を見るための仕組みを誰が設定し、誰が数字を読むのかも分けます。数字を見る仕組みを入れることと、毎月の改善まで頼むことは同じではありません。

公開後に頼みたいことが見えたら、会社の近さをどう使いたいかも考えられます。ただし、京都にある会社を選ぶだけで、対面相談や訪問対応まで付くわけではありません。

原因7|京都の会社なら、訪問や撮影にも来てもらえると思う

会社の所在地と、実際に頼める訪問対応は別です。京都に事務所があっても、打ち合わせはオンラインのみ、写真撮影は別の担当者を手配、訪問先によって交通費が必要という場合があります。

まず、近い会社へ頼みたい理由を言葉にします。店舗を見てほしいのか、商品を撮影してほしいのか、画面を一緒に見ながら対面で話したいのか。必要な場面が分かれば、『訪問できますか』より具体的に質問できます。

地域名だけで『京都の商売に詳しい』『困ったらすぐ来てもらえる』と決めることもできません。自社の商売やお客様について何を聞くのか、訪問するときに何を行うのか、その対応は見積金額に入るのかを答えてもらいます。

ここまでの七つは、会社の良し悪しを一言で見分ける方法ではありません。自社と制作会社が、同じ言葉を違う範囲で受け取らないための分け方です。候補ごとに同じ質問をするには、契約前の依頼内容を一枚にまとめておくと話が戻りにくくなります。

七つの認識のずれを、契約前にどう伝える?

契約前は、専門的な仕様書ではなく、同じ内容を各社へ伝えるための依頼内容メモを作ります。分からない項目は空欄にせず、『相談して決めたい』と書けば、会社ごとの提案範囲も比べられます。

同じメモを候補会社へ送り、回答が違ったところだけを追加で聞きます。会社ごとに別の話をするより、何が含まれ、何が自社の担当になるかを比べやすくなります。

実際には、予算がまだ決まっていない、同じ業種の実績が見つからないなど、メモだけでは決めにくいこともあります。そうした疑問は、数字だけで候補を外す前に質問へ変えます。

京都の制作会社選びでよくある疑問

候補を絞る段階では、実績数や予算額だけでは決めにくい疑問も残ります。頼みたい仕事への回答と、見積書に含まれる範囲へ戻って考えます。

予算が決まっていなくても、制作会社へ相談できますか?

相談できるかは各社の受付方法によります。まず、頼みたい仕事を含めるといくらになるかを尋ね、必要な内容と後から追加できる内容を分けてもらう方法があります。予算が未定であることも、そのまま伝えます。

同じ業種の制作実績がない会社は、候補から外した方がよいですか?

業種が同じかどうかだけでは、文章作成や集客施策まで頼めるかは分かりません。自社のサービスとお客様について質問し、必要なページや担当範囲を具体的に答えられるかを見ます。必要な専門知識がある場合は、その確認も加えます。

SEOに強いと言われたら、何を聞けばよいですか?

検索される言葉の調査、ページの構成、記事作成、公開後の見直しのうち、どこまで行うかを聞きます。どの数字で結果を見るのか、変更内容と理由を説明してもらえるかも大切です。検索順位の保証だけで選ばないようにします。